国民民主党の玉木雄一郎代表が今週、政界再編の中で存在感を示そうとした発言が裏目に出ている。自民党と日本維新の会による新連立が成立した直後、玉木氏は記者団に「政策一致する部分では高市政権とも協力する」と述べたが、その姿勢が「ブレている」「玉木る(玉木化する)」と揶揄され、政界内外から批判が広がった。
野党再編の中心を狙ってきた玉木氏だったが、立憲民主党との連携交渉が不調に終わり、維新との距離も縮まらないまま。衆参両院での首班指名においても、支援を得られず孤立気味だ。特に立憲との協議ではエネルギー政策や安全保障をめぐり意見が対立し、「現実路線」と主張していた玉木氏の折衝力不足が露呈した。
維新関係者からは「結局どっちつかず。口先だけの改革派だ」と冷ややかな声が上がっており、一部SNSでも「玉木る=場当たり的に立場を変える政治家」と皮肉交じりに拡散されている。国民民主党内からも方針の揺れに戸惑う声が漏れ始めた。
一方、与党入りした維新は、高市首相との連携で政策実現の具体化を急ぐ姿勢を見せている。ある政治評論家は「維新が現実的な成果を上げる一方で、玉木氏は“改革派”を名乗りながら結果を出せていない。その落差が国民にもはっきり見えてきた」と分析する。
党支持率の低迷も深刻だ。国民民主は昨年から「中道の現実主義」を掲げるが、今回の連立協議や政権への距離感に一貫性を欠き、世論調査では「存在感が薄い」「信頼できない」との意見が増加傾向にある。玉木氏の政治手腕に対する評価は、今や党内外ともに厳しいものとなっている。
与党維新と国民民主の温度差はますます拡大しつつあり、「改革」を標榜した中道勢力の地盤沈下は避けられないとの見方が広がっている。玉木氏が真に「現実的な改革派」として立ち直れるかどうか、今後数週間が正念場となる。





