世界各国の暗号通貨事情2017~2018【マイナー国事情も】 | ランキングレビューサイト-ゾゾニュース

世界各国の暗号通貨事情2017~2018【マイナー国事情も】

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2017年は仮想通貨元年といわれるほど、世界中に仮想通貨が知れ渡りました。

日本国民も仮想通貨をメディアで見かける機会が増え、仮想通貨の存在を知った方が多かったのではないでしょうか?

2018年現在、ビットコイン、イーサリアム、リップルに代表される仮想通貨は1500種類以上あるといわれています。

これらの仮想通貨は世界ではどう扱われているのでしょうか?

また、世界各国の政府は仮想通貨をどうしていきたいと思っているのでしょうか?

世界の色々な国の仮想通貨事情を見ていきます。

 

ベネズエラ

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ベネズエラは人口約3000万人の南米北部に位置する国であり、1980年代までは南米でも屈指の裕福な国でした。

その後、原油価格の下落や、政府の失策もあり、一気に経済は悪化していきました。

貧しくなったベネズエラ

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2010年代に入ると経済の悪化は更に深刻化し、南米最貧国となってしまいます。

ベネズエラの通貨であるボリバルはここ2、3年で大幅な下落をしており、ハイパーインフレを起こし、国民は貧困にあえいでいます。

2016年には高額紙幣である100ボリバル紙幣の価値が日本円でいう2円ほどになってしまい、国民は日用品を買う時でさえリュック一杯の紙幣を持っていかなければならない状況になってしまいました。

そのインフレ率は凄まじく、2017年には年間で約2600%というとてつもない物価の上昇が起こっています。

日本でいうと130円のジュースが翌年に3380円になるようなものです。

このため、ベネズエラでは治安が悪化し、国中で略奪行為が多発しています。

スーパーに押し入る強盗は高額紙幣には目もくれずに日用品を奪っていくそうです。それだけ国民の生活が苦しい状況になっているということでしょう。

国家主体の仮想通貨の発行

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ここまで悪化してしまった経済を建て直すべく、マドゥロ政権は2017年ベネズエラ独自の仮想通貨『ペドロ』を発行すると発表しました。

2017年は世界的な仮想通貨ブームとなり、ビットコインは一時230万円をつけるまで高騰。その他の通貨もほぼ全て上昇し、仮想通貨を発行すればすぐに資金が調達できるという状況でした。この状況を見て、ベネズエラは仮想通貨によって世界から資本を集めようと考えたのです。

ただしインフレに悩むベネズエラが発行した仮想通貨に世界から信用が集まるのか?という問題が残ります。

そこでマドゥロ政権は自国の原油資源を裏付けにペドロの価値を保つこととしました。

実はベネズエラは世界有数の原油大国なのです。その埋蔵量はサウジアラビアを抜いて世界一となっています。

なぜ原油埋蔵量世界一のベネズエラが南米一の貧困国になってしまったのか?と疑問に思う方も多いでしょう。

サウジアラビアや、UAEなどの中東の産油国はオイルマネーで溢れています。

2014年、中国の経済悪化や通貨政策などの理由で原油価格が落ち始めると、産油国の経済は大きな打撃を受けてしまいました。

産油国の中でもベネズエラの原油は粘度が高く、産出にコストがかかるのです。逆に中東や北米の原油はサラサラで産出コストが安く、原油価格が多少下がっても利益を得ることはできます。ベネズエラは産出コスト<原油価格になってしまったため、経済が悪化しました。

マドゥロ政権はペトロを1億枚発行する予定があるとし、2018年2月20日から先行発売を開始すると発表しました。

初期の価格は60ドルとし、この価格は直近の原油の価格から導き出されたものでした。原油1バレルの価格と1ペドロの価格を紐付けたのです。

ただしペドロと原油を直接交換できるわけではないので今のベネズエラの状況を考えると安定性は高くないかもしれません。

仮想通貨発行の問題点

世界各国からの経済制裁の問題もあります。アメリカは独裁色を強めるマドゥロ政権を快く思っておらず、ベネズエラの要人が持つアメリカの口座を凍結し、アメリカ人との取引を禁止したり、米金融機関にベネズエラ国営石油会社の社債の新規取引を禁じるなどの制裁を加えています。

また、EUはベネズエラに対し武器の輸出を禁止し、カナダ、ブラジルなどもアメリカと同様の制裁を加えています。

そしてアメリカはすでに今回のベネズエラが発行する仮想通貨ペドロに関しても取引しないよう投資家によびかけています。

経済の悪化と世界各国からの経済制裁の中、2018年2月20日より仮想通貨ペドロが発行されます。

はたしてベネズエラによる世界初となる試みは経済を建て直すことができるのでしょうか?

 

アフリカ

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「自国通貨が十分に機能していない国・地域では、仮想通貨が通貨の選択肢になり得る」

ゴールドマン・サックスのストラテジスト、ザック・パンドル氏とチャールズ・ヒンメルバーグ氏はこのような内容のレポートを公開しました。

アフリカでは、経済危機と通貨のインフレに苦しむ国が多く、仮想通貨のような世界中で同じ価値を持つ通貨は成功する可能性があると述べています。

アフリカ大陸の仮想通貨の普及

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実はアフリカ大陸全体の携帯電話普及率は50%を超えており、人々が仮想通貨を扱う基盤は整っています。それどころか、すでに南アフリカ共和国や、ナイジェリア、ケニア、ジンバブエなどで、盛んに取引が行われています。

特に南アフリカ共和国ではすでに1000店舗以上でビットコイン決済が可能になっています。日本ではまだ、インターネットでの支払いへの使用がメインとなっており、利用可能店舗数では南アフリカ共和国の方が多いと思われます。それほどアフリカの一国の方が仮想通貨の普及が進んでいるのです。

銀行、ATMの整備が進んでいないことや自国の通貨への不信感、政権の不安定など多大な問題点を抱えるアフリカの発展途上国にとって、世界共通の価値がある仮想通貨を取り入れていったのは自然なことといえるでしょう

観光客にとっても仮想通貨の普及によって、外貨両替の必要が無くなる、窃盗のリスクを抑えられるなど、利点が多数あります。

日本、アメリカなどの先進国では、通貨の安定感、銀行ネットワークやATMの普及により、仮想通貨の利用出来る環境を即時整える必要があるか?といわれればそうではないでしょう。どちらかというと投機的な意味合いで使われていることが多いのではないでしょうか。

世界各国の仮想通貨の取り扱いや普及率には国勢が大きく関わってきそうです。

イスラム教の仮想通貨禁止令

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ただしアフリカの中でも、アルジェリアやエジプトといったイスラム圏の国ではビットコインに対して禁止令を出しています。

正確にいうと、国が禁止令を出しているのではなく、イスラム教の宗教指導者が出しています。

イスラム教は賭博を禁じているので、投機性の高い仮想通貨であるビットコインの取引は法に背くという考え方です。

イスラム教徒は、国の方針よりもイスラム教の教えに従って生きることを重視するため、アフリカだけでなく世界中のイスラム教徒が仮想通貨の取引を禁止されている状態です。

2018年1月に正式にビットコインの取引を禁止するという宗教令を出したため、世界の人口の4分の1ほどを占めるイスラム教徒が取引出来ないこととなりました。

この出来事は仮想通貨市場に影響を及ぼすでしょう。そのせいか、2017年末には230万円をつけたビットコインの価格も一月に入り急落し、価値は半分以下となっています。

アフリカの中でも仮想通貨を積極的に取り入れたい国と禁止する国があり、今後どう進展していくのか目を離せなくなりそうです。

また、価格が安定した仮想通貨が台頭してきた時に、イスラム教はどういった対応をとるのか?

仮想通貨の種類は2018年時点で1500種類以上あるといわれているので、そのような特徴を持つ仮想通貨が出てきてもおかしくないかもしれません。

 

エストニア

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北欧のエストニア共和国は人口約130万人で、これは日本のさいたま市と同じ規模です。面積は九州地方とほぼ同じで、国の規模はかなり小さめとなっています。

IT大国エストニアの政策

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実はこの小国エストニアは世界有数のIT大国なのです。1990年代中頃から国策としてITを推進してきたエストニアでは、医療、教育、選挙などをインターネット上で完結させられるシステム(電子政府化)を構想しました。そして2002年から全国民への番号付きのIDカードを導入します。日本より10年以上も早くマイナンバーを発行し、活用しているのです。エストニアでは医療や選挙、納税もIDカードがあればそれだけで済ませられてしまいます。

IT事業では、Skypeがエストニアで生まれています。2003年に誕生したSkypeはユーザー間で無料音声通話ができるコミュニケーションソフトであり、当時のIT界にインパクトを与えました。今はアメリカのマイクロソフト傘下にありますが、この斬新なビジネスモデルはIT国家であるエストニアだからこそ生まれたともいえるでしょう。

エストコインの発行

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電子政府で世界最先端を進むエストニアが2017年8月、国家主体の仮想通貨『エストコイン』の発行計画を発表しました。

エストニアは、e-Residency(電子居住)というオンライン上に国境のない国家作りを目指しており、エストコインはその中で代替貨幣として使われる予定となっています。

e-Residencyは、現地に行かなくとも会社をネットで作ることができるシステムです。世界中の企業したい人が誰でもエストニアのインターネット上に会社を作ることが出来ます。選挙への投票や、居住IDカードの取得はできませんが、銀行口座の開設や企業経営が可能です。手数料も50ユーロほど(約7000円)で維持費もほとんどかからず安価に会社を設立することができます。

仮想通貨『エストコイン』はこの大規模なプロジェクトの中で使われる予定なのです。

e-Residencyの責任者であるコージュス氏は

「エストコインを発行することで、コミュニティーを広げようとするインセンティブが働き、e-Residencyの機能やサービス向上に繋がるだろう。またコミュニティが広がることで、企業同士にプラスの相乗効果が生まれ、エストニアの経済にとってもいい効果が見込まれる」

「ビットコインなどの仮想通貨に使われているブロックチェーン技術を使うことによって、高いセキュリティーを持った透明性の高い取引が可能になるのでこの点もe-Residencyにとってプラスに作用する」

と述べており、e-Residencyと仮想通貨の融合に期待をよせています。

しかし、エストニアの国家主導の仮想通貨の導入には問題点もあります。

EU加盟国であるという点です。

EUは圏内でのユーロによる通貨統合を目指しており、EU加盟の条件の一つとして一定期間内で通貨統合を実現することが挙げられています。現在加盟国の中ではイギリス、デンマーク、スウェーデン以外はユーロを自国通貨としており、エストニアもそこに含まれます。

エストニアがエストコインを発行することによって、解釈によってはこの条件に違反してしまう可能性があるのです。

仮想通貨を通貨としてみなすかどうかは解釈が分かれるところですが、ECB(欧州中央銀行)のマリオ・ドラギ総裁はEU加盟国は自国の通貨を作り出すことはできないと明言しており、ユーロ圏での新しい通貨(仮想通貨も含む)の発行に否定的です。

この発言を受けてコージュス氏はユーロに代替通貨を提供することは決してないとしたうえで、電子居住権コミュニティ内での制限を設けることができるとしており、エストコインの利用はe-Residency内に限るという方針を打ち出しました。e-Residency内に利用範囲を限ることによって、ユーロ市場への影響は限定的だというアピールです。
エストニア政府の計画がECBにどこまで妥協してもらえるかどうかがエストコイン導入の問題点になりそうです。

世界では、中国、ロシア、インド、ベネズエラ、ウルグアイなどが国家主体の仮想通貨の発行の可能性を示しており、エストニアに続き具体的な発行計画を立てる国もでてくるかもしれません。IT先進国エストニアの試みがどうなっていくのか?世界の注目が集まっています。

 

中国

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中国では仮想通貨の取引が盛んに行われていました。2015年のデータによると、世界中のビットコインのトレードの約8割が人民元で行われていました。これはかなり高い割合ではないでしょうか?中国の人口を加味しても世界の基軸通貨であるドルを遥かに上回る比率で取引に使われています。

中国の仮想通貨取引は日本より早かった?!

実は中国の仮想通貨の取引は2012年頃から行われており、本格的な取引が始まったのが2017年である日本より5年も早く中国では仮想通貨が扱われていました。

仮想通貨の取引が盛んな中国ですが、街中にビットコインのATMがあるわけでもなく、仮想通貨決済可能な店で溢れているわけではありません。

主な使用用途は、投機目的の売買と海外送金です。

これには理由があり、仮想通貨の特徴である『海外送金のコストが安い』『海外への送金が簡単に済む』ことが関係しています。

中国では富裕層や出稼ぎ労働者たちが世界中の国へ出ていきます。この人々が海外送金を使う際に仮想通貨を使うことで中国で仮想通貨が広まっていきました。

中国では自国通貨の持ち出しと外貨の持ち込みが厳しく規制されており、正当かつ合法的な理由がなければ出入国の際多額の現金は持ち運びできません。それどころか個人単位の国外送金額にまで制限があるため外貨を獲得できない人々が多数いるのです。

中国では富裕層でも国外に行った際に多額の外貨に換えることができないため、国外では富裕層としては生きられません。

そこで人々は仮想通貨を使い、法の目をかいくぐって送金することにしました。これにより、送金手数料を抑えながら多額の送金が可能になります。

中国政府の為替操作と景気対応策

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中国政府がここまで厳しい通貨規制している理由には外貨準備高の管理と景気のコントロールがあります。

中国の人民元の流通量を決める基準に、外貨準備高がひとつの担保基準になっています。外貨準備高が目減りすれば、通貨の過剰供給が続いているということで非難される可能性があり、神経質になっているのです。中国は政府主導で資本を国内に集めることで経済の成長を促進してきました。このため、為替相場のコントロールと通貨持ち出しの規制は中国政府にとって至上命令なのです。現に中国は2015年に人民元切り下げを行い、人民元安に導くことによって、輸出を増やし外貨を獲得するとともに景気を上向きにしようとしています。

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このような政策をとる中国政府が仮想通貨を推奨するとは思えません。自国の資本が海外へ流出してしまう可能性があり、市場が大きくなるにつれて自国経済の悪化リスクが増えるからです。

また、仮想通貨の投資へ流れてしまう資本を食い止めることで国内の消費拡大、株式市場への資金の流入など中国の内需を潤す可能性が非常に高いからです。

ただし、おそらく国民は全く逆の事を考えているはずです。

中国国民にとって仮想通貨はとても便利なものに成りえます。海外送金が手早くでき、コストも抑えられる。自分の資産を国境をまたいで自由に動かすことが出来る。地方の金融インフラが整っていない地域でも手軽に送金やネット決済ができるなど、メリットは数えきれない程あります。

国民が思っていることも政府は分かっているでしょう。ただしこれを推奨してしまうと、政府が経済をコントロールできなくなってしまうかもしれません。これはある程度経済が発展した国(通貨の価値が高い国)の政府が陥るジレンマだと思います。それほど仮想通貨は利用者にとって便利であり、大国の政府が恐れるほどの大きな市場になっているのです。

仮想通貨の長所を活かし、国の経済にも悪影響を及ぼさない通貨を作るのであれば政府も国民もメリットだらけでしょう。

となればありうるのは既存の仮想通貨を規制して、自国の政府主体の仮想通貨の発行ですが、はたして・・・

中国の大規模な規制

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2017年から中国政府は仮想通貨取引への規制を始めます。

まずは手数料の規制を始め、取引所に対する規制、仮想通貨を使った資金調達(ICO)の禁止、本土の取引所での人民元を使った仮想通貨取引の禁止までわずか一年間で行いました。この規制により、中国では人民元による仮想通貨の取引が難しくなります

この規制により、2015年に仮想通貨取引の8割を占めていた人民元の割合は2017年には1%以下にまで縮小しています。

なお、この規制は取引所に対して人民元と仮想通貨との取引を禁じたものなので、仮想通貨同士の取引は未だに可能であり、実際大手取引所では仮想通貨同士の取引は行われています。

オンラインでの仮想通貨の売買が出来なくなった中国ですが、店頭取引や、個人間の取引は禁じられたわけではなく、人々はオフラインで取引を続けているのが現状です。規制によってオフラインに人が流れたわけですが、こうなると政府の規制は失敗に終わったといわざるをえません。

オフラインの取引では政府の管理が届かないところで大量の人民元と仮想通貨が取引され、政府はどれだけの取引量があるのか把握することが難しくなってしまうからです。

国外に拠点を移して仮想通貨の取引をしている投資家も多くおり、仮想通貨を使った資金調達(ICO)に関しても、国外に販売要請をするなど、投資家や企業は規制をかいくぐろうと躍起になっています。

これらのことから、「国家が仮想通貨を完全に規制することは難しいのではないか」といえるでしょう。

この現状は中国政府も理解しており、近いうちに取引所での取引規制の解除はされるのではないでしょうか?

この状態が続くと世界の仮想通貨の発展の中で中国だけが取り残されてしまうからです。今後も企業や投資家の国外への資本の流出は避けられないでしょう。ある程度の規則を作っていき、中国内の仮想通貨取引をコントロール可能になった頃、取引は再開されると思われます。

中国で取引所が再開された時、再び仮想通貨市場に多量の人民元が流入し、世界の仮想通貨市場は活気づくのではないでしょうか?

 

オーストラリア

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昨今世界中の仮想通貨のニュースがよく取り上げられていますが、よく目にするのは、アメリカ、中国、韓国、EUあたりではないでしょうか?オセアニアの先進国であるオーストラリアの仮想通貨に対する報道はほとんど見たことがないでしょう。

オーストラリアの仮想通貨事情

現在オーストラリアでは仮想通貨がかなり普及しています。2017年時点でビットコイン決済可能な店舗は200を超え、日本の二倍ほどです。オーストラリアの人口は約2500万人と日本の約5分の1なので、投機だけでなく、利用しやすい環境が整いつつあるといえるでしょう。

オーストラリア政府は仮想通貨によるキャッシュレス社会が、自国通貨オーストラリアドルの次なるステップへ繋がると歓迎しています。そのため、仮想通貨に関して寛容な姿勢を打ち出しており、特に厳しい規制などはありません。

さらに、オーストラリアの銀行口座はほとんどがネットバンクであり、仮想通貨と相性が良い環境が整っています。

一部企業による仮想通貨を使っての公共料金の支払いなども行われています。

ただし、オーストラリアでは最近まで仮想通貨を通貨として扱うことができずに二重課税されていました。

仮想通貨を買う際に消費税を払い、仮想通貨で買い物をする時にもう一度消費税を払っていたのです。

2017年オーストラリア政府は仮想通貨を正式に通貨と認め、この問題は解決します。

そして同じ2017年、『マネーロンダリング防止と反テロ資金供与の改正案』が施行されました。

この案は仮想通貨取引を監視し、取引所に対して、

・仮想通貨取引所は取引報告センターへの登録を行うこと

・マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ活動の資金になりそうなリスクを見つけて解決していくこと

・利用者の身元確認を行って疑わしい取引を報告すること

・取引の記録を7年間保持すること

の4点を義務づけ、国内で仮想通貨が健全に扱われていく環境を整えました。

オーストラリアが仮想通貨に関して寛容なのは、この法律があるからかもしれません。国家が国内全ての仮想通貨の取引を監視できることは国にとっては非常にメリットが大きいです。オーストラリア国内の仮想通貨は他の先進国よりも自由な発展を遂げていくでしょう。

仮想通貨の規制による負担

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ただし、メリットだけではありません。取引の履歴を監視できるということは利用者のプライバシーを侵害してしまう可能性があります。また、管理、報告する立場の取引所、銀行に負担がかかってしまいます。

仮想通貨市場は年々大きくなっており、ここ数年で大幅な伸びを示しています。時価総額一位のビットコインは数年前までは仮想通貨市場の9割を占めていましたが、2017年には半分程度にまで下落しています。その分他の通貨が発行されているのであり、ここ数年で新規仮想通貨の種類は爆発的に増加しています。

銀行や取引所はそれらの通貨が高速で取引されているところを監視し続けなければならないのです。なにか怪しい取引があったとして取引停止をしてしまうと市場には大きな影響が出てしまうでしょう。

急成長を遂げる仮想通貨市場に法律、規制、管理全ての面で追いつくというのは難しいことなのかも知れません。

ただし、オーストラリアの仮想通貨への対策は他の先進国と比べて、上手く行っているといえるのではないでしょうか。

 

スウェーデン

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北欧にあるスウェーデンは人口約1000万人、世界有数の福祉国家の国で知られています。

また、世界全体でキャッシュレス化が進んでいる中で、スウェーデンは世界一のキャッシュレス国です。

キャッシュレスとは、現金ではなく、クレジットカード、デビットカード、口座振替、電子マネー、などを使用して支払いを行うことで、お金のデジタル化が進んだ現代では世界中で一気にキャッシュレス化が加速しています。

スウェーデン銀行の発表によると、2015年のスウェーデンの現金使用率は約2%でした。

これは決済の現場でほとんど現金が使われていないことを意味しています。それどころかスウェーデンでは現金を使えない店舗が増えています。

また、スウェーデンの銀行の半数以上が現金を置かず、通貨であるスウェーデンクローナの流通量はここ10年間で半分ほどに減少しています。これは日本の現状だとかなり違和感があるのではないでしょうか。

これほどキャッシュレスが進んでいる国では仮想通貨はどのように扱われているのでしょうか?

キャッシュレス国家の仮想通貨事情

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スウェーデンではビットコインやイーサリアムの価格連動型投資信託が上場されています。値動きの荒い仮想通貨を投資信託に盛り込み、安定性を増すことで長期目線で保有可能になったこの商品は瞬く間にスウェーデン投資家達に受け入れられていきました。同時期アメリカでは仮想通貨の投資信託の上場が拒否されており、国家のデジタル通貨に対する姿勢が見えてきます。

スウェーデン政府は2017年より法人税の一部をビットコインで支払い可能にし、債務の返済についてもビットコインで受け付けることにしました。これは世界に前例のない試みで世界から注目を浴びています。

実際法人税をビットコインで納めた会社もあり、政府は受け取っています。

ですが、政府の中に仮想通貨を安全に管理しておくシステムが整っておらず、すぐにビットコインはオークションに出されています。

すぐオークションに出されるのであれば現金で支払うこととほぼ同意味となってしまいますが、仮想通貨管理のインフラが整い、セキュリティー面が改善されたとき、この試みはあらゆるケースに応用され注目に値するサービスになるでしょう。

法定通貨のデジタル化

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スウェーデン政府のもう一つの試みは仮想通貨『eクローナ』の発行です。

eクローナはビットコインなどと違い政府が発行する中央集権通貨であり、現在のスウェーデンクローナのデジタル版といえるでしょう。キャッシュレスを推し進め、現金を減らしてきたスウェーデン政府の方針と仮想通貨を融合させた全く新しいスタイルの通貨です。

政府は通貨をデジタル化することで、全ての取引の追跡が可能になり、テロ資金の流出やマネーロンダリング問題を事前に防ぐことが出来ると考えています。キャッシュレス化が進むスウェーデンの国民には喜んで受け入れられるでしょう。

ただし問題点として、国民のプライバシーの保護と、セキュリティーの保護が挙げられます。

特にセキュリティー面に関してが大きな障壁となるでしょう。

一国の通貨を全てデジタル化した時にサイバー攻撃を頻繁に掛けられることが想定されます。国が管理している仮想通貨が被害を受けた場合、大きな問題となるでしょう。国家が万が一を起こしてしまうと元の通貨に戻すことや、周囲の国への影響をどう保障するかを考えなくてはなりません。

国家が法定仮想通貨を発行する場合には完璧なセキュリティーが求められるのです。

eクローナの発行はまだ構想段階であり、実際に発行されるかどうかは2018年末に発表されます。

完璧なセキュリティーを保った仮想通貨が出来たとき、他の多くの国もスウェーデンに続いて自国通貨をデジタル化していくかもしれません。

 

韓国

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日本の隣国である韓国は人口約5000万人でインターネット普及率が90%を超えるインターネット先進国です。

仮想通貨の取引にはインターネットが欠かせませんが、インターネット先進国である韓国で仮想通貨はどのように取引されているのでしょうか?

韓国の仮想通貨ブーム

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韓国に仮想通貨取引所が出来たのは2013年ですが、人々に多く認知されるようになったのは仮想通貨元年といわれる2017年からです。日本、中国、アメリカなどと比べ、ブームの始まりは突然訪れました。2017年に韓国国内に広まり出した仮想通貨は瞬く間に広がり、2018年1月時点で200万人以上が取引しているといわれています。

2017年4月より、世界のビットコイン取引に占める韓国ウォンの割合は10%を超えており、韓国の仮想通貨市場は世界に大きな影響を与えているといえるでしょう。

取引所の数も2017年末時点で10以上あり、韓国ではインターネット普及も含め、誰もが手軽に仮想通貨取引が出来る環境が整っているといえます。

韓国の仮想通貨市場の特徴として

・ビットコイン以外の仮想通貨の取引量が非常に多いこと

・韓国の取引所で取引される仮想通貨の価格が世界の平均と比べ高いこと

・仮想通貨に対する税制が整っていない

が挙げられます。

韓国ではアルトコインと呼ばれるビットコイン以外の仮想通貨の取引が非常に多く、2017年の夏頃には、イーサリアム、リップルの取引額が世界一だったこともあるほどです。韓国全体の仮想通貨取引に占めるアルトコインの割合は7割を超えており、他の国よりもアルトコインの取引が多い国であるといえます。中でも2018年現在ビットコインに次ぐ時価総額を誇るイーサリアムの取引がメインです。これは2017年夏頃に韓国最大の企業であるサムスン電子がイーサリアムへの参加を決定したことが大きく関わっています。

この発表直後にイーサリアムの価格は世界中で急騰しましたが、韓国国内で付いた価格は世界と比べ、50%以上も高かったのです。以降ビットコイン、イーサリアム、リップルの価格は常に世界平均より20%ほど高いまま推移し、韓国の仮想通貨価格はキムチプレミアムと呼ばれるほどとなりました。

世界の中でも日本、中国などのアジアの仮想通貨の価格は高めになっていることが多く、アジア人は投機好きと言えるかもしれません。その中でも韓国は抜けて高く、韓国国民の仮想通貨所持理由の第一位が『手っ取り早くお金を増やせるから』となっていることから、どちらかといういと使用目的よりは投機目的の所持が多いということがデータで表されています。

市場の成長速度に税制がついていけず、仮想通貨に対する税制度が無いままであることも取引量増加の一因でしょう。

韓国の仮想通貨利用状況

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また、韓国ではビットコイン決済が可能な店舗やATMが急激に増えています。

ビットコイン決済が可能な場所で有名なのが首都ソウルの地下にある『GotoMALL』です。GotoMALLは全長880メートルに600店舗以上が連なる韓国最大の地下ショッピングモールであり、2017年12月より、仮想通貨取引所と連携したビットコイン決済が全店舗で可能となっています。

ビットコインの取引が可能なATMの数も2017年のうちに7000台を超え、利用可能店舗、ATM設置台数ともに日本を大幅に引き離しており、仮想通貨が利用可能な環境が整ってきているといえるでしょう。

韓国の強みはこのようなIT系製品のフットワークの軽さではないでしょうか?

本格的に取引が始まった2017年にここまで仮想通貨の利用環境が整えられるのは、韓国企業の最新技術に対する積極的な姿勢があったからでしょう。

韓国政府の仮想通貨規制

このように順調に発展してきた韓国の仮想通貨ですが、2018年1月、政府による規制が入ります。

主な規制内容は、実名確認の実施、トレーダーの口座名義と同じ銀行の口座のみ入出金可能、未成年の取引の禁止、外国人の韓国国内の仮想通貨取引所でのウォンの入金禁止です。

この規制の目的は主にマネーロンダリング(不正資金洗浄)の防止であり、韓国政府は仮想通貨取引自体を禁止するわけではないと明言しています。

規制前の韓国では匿名や偽名での仮想通貨取引が可能であり、海外投資家は韓国市場で取引することが可能でした。

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しかし今回の規制で、匿名で取引していた投資家と外国人投資家は韓国市場で取引することが不可能となります。

韓国の仮想通貨市場の取引高の減少は避けられないでしょう。

そのせいか、この報道の後韓国の仮想通貨価格は暴落し、世界の平均価格に近い価格となっています。同時に世界の仮想通貨価格も下落しており、韓国の仮想通貨事情の世界への影響力を感じさせる値動きとなりました。

韓国の仮想通貨事情は、まだ税制や明確な取引に関するルールが決まらないまま海外から資本が流入し、国内投資家もこぞって仮想通貨に投資し、街には利用可能店や、ATMが急速に設置されているのが現状です。

仮想通貨の成長速度に国のルール作りが後手を踏んでおり、2018年よりようやく明確なルール作りが始まったところです。

IT先進国の韓国における仮想通貨浸透の速度はとても速く、これからも色々なシステムや計画が練られていくでしょう。

政府は決まったルールの中ではこの成長を推奨しており、今後の政府のルール作りと韓国の仮想通貨の成長から目が離せません。

 

EU

 

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EUの仮想通貨事情は国によってかなり異なります。

ドイツ、フランス

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EUの経済圏のトップ3がドイツ、イギリス、フランスです。

このうちドイツとフランスは仮想通貨に関して似た対応をとっています。

この二国は2018年3月にアルゼンチンで開かれるG20で仮想通貨の国際的な規制を呼びかける方針です。

(G20とは、世界の主要20か国が金融、世界経済に関する会議をするための金融サミットです)

規制の理由は、仮想通貨市場のボラリティーに対するリスクと不透明な資金の流れによる犯罪の防止です。

仮想通貨の値動きの荒さは周知の通りで、このまま仮想通貨市場に資本が流入したあとに極端な値動きがあった場合、世界経済に影響を及ぼしてしまうリスクがあるということ。

各国規制がバラバラなまま世界中で仮想通貨が取引されていますが、現状ではどこの国の誰が資金をどれだけ動かしたのか?がわからず、テロなどの犯罪の温床になってしまう可能性があること。

この二点を理由に世界共通のルール作りをしていこうという提案です。

このような提案は経済が成熟した先進国は大歓迎でしょう。

ただし中にはそんな規制よりも自国経済の発展を優先したい、そのような規制が出来るインフラが整っていない、という国もあると思います。

ドイツ、フランスによる提案で2018年3月に仮想通貨に関する世界共通のルールができるのか?注目されます。

 

イギリス

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ヨーロッパの大国であるイギリス経済は自立ある発展を遂げてきました。2016年国民投票でEU離脱も決まっており、ヨーロッパの中でも独立した先進国といったイメージがあるでしょう。

イギリスは仮想通貨に対しても独特な対応をとっています。

言葉にすると積極的に厳格に進めている、といったところです。

イギリスは早くから仮想通貨のシステムに興味を持っており、2015年にはすでに国家主体の仮想通貨の構想を初めています

セキュリティーの問題もあり、この構想は進んでいませんが国家単位での仮想通貨を企画した時期は先進国の中で最も早かったでしょう。

そして2018年には金と価値を紐付けた仮想通貨『ロイヤルミントゴールド』が発行されます。これは金をデジタル化したもので、イギリスの中央銀行から発行されます。これもイギリスならではの発想に感じられます。

仮想通貨の規制にも積極的で、ヨーロッパの中ではいち早く匿名性の廃止、取引所への報告義務を取り入れようと計画しました。

イギリスの現状は仮想通貨の発展に寛容で自国にもどんどん取り入れていくが、規制もしっかり進めています。

 

キプロス、ギリシャ

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この二国は2010年代に経済が破綻しており、この時仮想通貨の需要が高まったといわれています。

ある日突然銀行口座からお金が下せなくなる。一日の引き出し額に制限がかかる。その時役立ったのはビットコインでした。

中央銀行という管理者を持たないビットコインは政府や金融機関の支配を受けることがありません。

世界中どこへ行っても価値はほぼ同じであり、海外送金も手軽にすることが出来ます。

2013年のキプロス危機、2015年のギリシャ危機ともに国民はユーロの引き出しが出来なくなってしまいました。

銀行は封鎖され、ATMも機能せず国民はどうすることも出来なくなってしまいます。

しかし、資産の逃避先としてビットコインに投資していた人々は難を逃れることができました。

そんな状況の中でもビットコインだけはビットコインATMでユーロを引き出すことができたのです。

それ以降キプロス、ギリシャではビットコインATMの普及が広がり、ビットコインに資産を逃避する国民が増えました。

自国経済に不安のある国ほど仮想通貨の需要が高まるという典型的な例であるといえるでしょう。

 

北欧 

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スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、リトアニア、エストニアは仮想通貨に関して概ね寛容です。

北欧ではキャッシュレス化が進んでいる国が多く、仮想通貨を受け入れやすい環境が整っています。

政府による極端な規制もなく、北欧諸国は自国の技術と仮想通貨を結び付け、新しい事に挑戦し続けています。

(スウェーデンとエストニアは個別に取り上げています)

これらの国に共通していえることは世界の大国ではないものの安定した経済を保っているという点です。

そのため政府も仮想通貨に対して柔軟な政策をとりやすいのでしょう。

このような環境が仮想通貨の自由な発展にとって最適な環境なのかもしれません。

 

スイス、オーストリア

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スイスは永世中立国であり世界中から資金が集まる国です。

オーストリアも外交は柔軟な対応をし中立政策を行う平和な国です。

このような国では仮想通貨はどのように扱われているのでしょうか?

スイスでは2016年より1000台以上ある鉄道の券売機で仮想通貨を買うことが可能になっており、一部自治体による仮想通貨を使った納税の受付も開始しています。

オーストリアでは2017年世界初の仮想通貨銀行が開業し、同年より国の1800以上の郵便局で仮想通貨の取引や支払いが可能となっています。

報道であまり目にすることが無いスイスやオーストリアでは仮想通貨がこんなにも早くから実用化されています。

この二国は中立国ということもあり仮想通貨の取引に関して寛容で、政府や金融機関が既存のシステムで対応可能なので規制の必要は無いと発表しており、このままオープンで自由な発展が続いていきそうです。

ただし、この対応は小さく平和な環境の中で小さな取引で行われているため可能なものであり、海外からの大量の資本流入や、もっと市場の規模が大きくなった場合規制が必要になっていくかもしれません。

 

ECB(ヨーロッパ中央銀行)

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ECBはEU経済圏の物価安定、経済支援をするために存在する銀行であり、ユーロ圏の経済政策の中心となっています。

EU加盟国にはそれぞれ中央銀行が存在しますが、ECBと各国の中央銀行で構成される欧州中央銀行制度がEUの経済政策を練っています。

そのため、仮想通貨市場の成長はECBにとって非常に重要な命題となっています。

国家主体の仮想通貨発行に対してマリオ・ドラギ総裁は「EU加盟国は独自の通貨を導入できない。ユーロ圏の基軸通貨はユーロだ」と述べ、仮想通貨の可能性についてメルシュ理事も「ユーロに代わる実行可能な通貨はない」と述べるなど現段階での仮想通貨のユーロ圏内での通貨としての実用性に関しては否定しました。

ただし、仮想通貨に寄せる国民の期待や仮想通貨の持つメリットには理解を示しており、仮想通貨の存在について否定も肯定もしない態度を続けています。

ECBの仮想通貨に対する現時点での見解は、

「仮想通貨の技術や可能性について既存の金融システムの脅威になりつつあるが、規制が定まっていないことや価格変動のリスクが高すぎることから、通貨として扱えるかどうか議論するステージにも立っていない」

システム、発想は認めるもののセキュリティー面の不安や価値の安定性が欠如しすぎているところに問題があるということです。

銀行のポートフォリオに仮想通貨が加わる可能性があるが、リスクが高い資産であることを理解すべきとし、金融資産として銀行が保有することや国民が取引することに関しても、否定も推奨もしていません。

また、ECBは仮想通貨に対して規制したり禁止することはないということも明言しています。

ドラギ総裁の仮想通貨の規制はECBの責務ではないという発言から、以後もECBは仮想通貨に直接干渉しないのではないかと考えられます。

 

アメリカ

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ビットコイン発祥の地

ビットコインが誕生したのは2009年のことです。2010年に世界で初めてビットコインによる決済がされたのがアメリカでした。その後ビットコインはアメリカの闇サイトで麻薬売買に使われ、世界に広まっていきます。実はビットコインの歴史は匿名性が悪用されるところから始まっていきました。

ビットコインが誕生してから取引され、世界に広まっていく過程の中心にいたのはアメリカだったのです。

そのためアメリカは最も古くから仮想通貨の取引が行われていた国といえるでしょう。

仮想通貨に対する政府からの公式見解も2014年には発表されており、アメリカではこの年から仮想通貨の取引による税制が明確に定められました。アメリカは仮想通貨の発展、政府の対策ともに仮想通貨超先進国といえそうです。

そのためビットコイン誕生から2013年まではビットコイン取引高はアメリカが圧倒的な一位でした。その後四年間も常に上位におり、2017年末には日本を抜き再び一位となっています。

アメリカの仮想通貨事情

クラーケン、ポロニエックス、ビットレックスと世界有数の取引高を誇る取引所が存在し、ビットコインATMも1000台近く設置されるなど、アメリカは仮想通貨の取引所数、ATM数、利用可能店舗数、全てが世界トップクラスであり利用環境も整っています。

アメリカでは仮想通貨元年といわれる2017年以前から取引が活発に行われており、国民はクレジットカードを使ったり借金をしてまで仮想通貨を購入していきました。

クレジットカードによる仮想通貨購入の規制

上のグラフはアメリカの仮想通貨情報サイト、コインデスクが2018年1月に調査したデータです。

左図は仮想通貨購入にクレジットカードなどの信用払いを使っているか?という質問で、右図は信用払いで購入した後、返済はできていますか?という質問です。

左図のデータは、アメリカの仮想通貨取引をする国民の約20%がクレジットカードなどの信用払いによる購入をしているという事を示しています。借金をしてまで購入するほど仮想通貨ブームは過熱していたのです。

右図ではクレジットカードなどの信用払いで仮想通貨を購入した国民の約半数が返済できていないというデータとなっています。

これらのデータが示しているように、アメリカではクレジットカードなどによる仮想通貨の購入で債務を抱える人が多いです。

そして2018年に入り、事態を重く見たアメリカ大手銀行のクレジットカードによる仮想通貨の購入禁止が始まりました。

値動きの激しい仮想通貨をクレジット購入することで顧客が債務不履行に陥る可能性を懸念してのことでした。これによりアメリカの仮想通貨取引量は減っていくでしょう。仮想通貨市場にもこれはネガティブニュースとして伝えられました。

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仮想通貨の先物市場への上場

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2017年末にはアメリカ先物市場に仮想通貨が上場されています。

先物市場に上場したことにより、仮想通貨は金融商品として認められたことになり、市場の透明性が増し、資金の流入も増えることになります。

仮想通貨マーケットは拡大され、価格の推移もこれまでよりは限定的になることでしょう。アメリカでの仮想通貨の先物上場はとてもポジティブなニュースとして伝えられ、直後に価格も上昇しています。

続いてアメリカ投資ファンドはアメリカ証券委員会に仮想通貨の投資信託承認の申請をしました。先物で上場されたことで投資信託としても承認がおりるだろうという判断でした。

しかしアメリカ証券委員会は投資家保護の観点から投資信託の承認はしませんでした

仮想通貨のような値動きの激しい金融商品をファンドが適切に扱えるかどうか、リスクが多すぎるのではないか、このような問題を解決するまで、委員会は仮想通貨や関連商品への主要投資を目的としたファンドの登録は適切ではないと考えていることを明らかにしたのです。 

アメリカでの仮想通貨は先物上場は果たしたものの、まだ残っている課題は多いとされ、政府機関は適度な対応をしている状態です。

アメリカの仮想通貨規制の統一

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2018年2月に開かれた上院議会では仮想通貨取引所についてアメリカ証券委員会とアメリカ先物商品取引委員会の間で議論が行われました。両者ともに国レベルでの仮想通貨取引所の規制は行われるべきだとしながらも、規制をし、投資家保護を行いながら仮想通貨の技術は発展可能であると述べました。

現在のアメリカでは州ごとに取引所の規制が異なるため、それを国家が統一し、議会で具体案を模索していくという結論で議会は終了しました。

規制を行うことで仮想通貨市場をよりオープンに発展させてくという考え方は中国、ドイツ、フランスなどとほぼ同時期に議論されており、アメリカを初めとする先進国の仮想通貨取引所の規制の流れは進んでいくと思われます。

これらに共通していえるのは、決して仮想通貨取引を禁止にするのではなく、価格リスクへの対応、セキュリティーの保護、マネーロンダリング防止のためのオープンな取引をしたうえで仮想通貨市場を発展させていきたいということです。

 

日本

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2017年の仮想通貨ブームで一気に日本でも知名度があがった仮想通貨取引ですが、日本で仮想通貨が取引され始めたのは2010年のことです。

意外にも2010年には日本でビットコインを購入することができたのです。

日本初の仮想通貨取引所設立

日本初の仮想通貨取引所であるマウントゴックスは2010年に渋谷で誕生しています。

この頃のビットコインの価値は1BTC100円にも満たないほどで、国民の関心も薄く、取引高も閑散としたものでした。

2013年のキプロス危機で資金の逃避先として世界から注目され始めたビットコインは、この頃から価値が高まり始めます。

BTCの価格はマウントゴックス創業時の1000倍を超え、世界の投資家がマウントゴックスを使いビットコイン取引を開始します。この時、世界中の仮想通貨取引の7割以上が日本の会社であるマウントゴックスで行われていました。

ただし当時の顧客は主に外国人であり、日本人の取引は多くはありませんでした。

この後日本で仮想通貨の知名度があがる事件が起こります。

マウントゴックスのビットコイン消失事件

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2014年、仮想通貨取引の世界の中心にいたマウントゴックスが破綻しました。原因は約110憶円分のビットコインの消失です。

当時日本のメディアでは連日ビットコインが消えた、盗まれたなどと報道され、仮想通貨の知名度はあがったものの、日本国民は仮想通貨に対して良いイメージを持てなかったのではないでしょうか?

後日、この事件はマウントゴックス社による脆弱な管理体制が原因であり会社内部の犯行であると判明しますが、当時会社はサイバー攻撃を受けたと主張し、報道されたため、ビットコイン=危ないものというイメージがついてしまいました。

ビットコインがハッキングを受けたわけではないのにも関わらず、仮想通貨のセキュリティーについて誤った報道が出回り日本で仮想通貨取引は縮小します。

世界の国と日本の仮想通貨取引量の増加

この事件は世界にもインパクトを与え、世界の仮想通貨取引量も横這いでしたが、2015年より世界の仮想通貨取引量が増え始めると日本でも2016年より少しづつ増えはじめ、2017年に急激な増加が始まります。

日本の取引量の増加はビットコインの価格とほぼ連動しており、2017年10月のビットコインに占める円決済の割合は60%近くになっています。そのため、2017年の世界的な仮想通貨ブームは日本が作ったといっても過言ではないかもしれません。

下の表を見るとわかりやすいと思います。

日本のビットコイン月間取引高とビットコイン価格

下表とともにjpbitcoin.comより引用

赤線がビットコイン価格(右に価格で単位は円)で棒グラフがビットコイン取引高(左に取引高で単位は億円)

棒グラフの色は取引所別の取引高です。国内の取引高ではコインチェックが抜けています。

そして同じ期間のビットコインに対する通貨ごと取引高の割合がこちらです。

ビットコイン購入のメイン通貨はドル→人民元→円→ドル、円と移り変わってきていることがわかります。

上表のビットコイン価格(赤線)と下表の分布を比べると、2017年からビットコイン価格が上がったのは日本円と韓国ウォンの流入が関係していそうです。

日本の仮想通貨規制

日本で2017年から仮想通貨の取引量が増えたのは、2017年4月に資金決済法が改正されたことにあります。法改正により、仮想通貨の取引所を仮想通貨交換業者として金融庁に登録する制度が作られ、金融庁に登録された業者が仮想通貨の売買を許可されることとなりました。

金融庁から登録の認定がされるかの基準は、扱っている仮想通貨の種類、セキュリティー面、顧客管理力によって決められています。リスクのある仮想通貨を扱っていたり、仮想通貨の管理方法、顧客情報の管理が甘いと許可が取りづらくなります。

なお審査、登録されるまでには最短で半年ほど時間がかかるので、2017年末時点で登録されている仮想通貨業者はまだ15社です。

国内総取引高1位のコインチェックなどはまだ許可が取れていませんが営業は続けられています。法改正されたのが2017年4月なのでまだ登録が間に合わない業者もあり、国は許可が取れるまである程度の猶予期間を設け、この間は審査中の業者も営業することが出来ます。このような業者をみなし業者と呼びます。

コインチェックは扱っている仮想通貨の種類が13種類と多く、その中に匿名通貨が含まれているため審査に時間がかかっていると思われます。匿名通貨は保有残高、取引履歴を完全に隠すことができるので不正取引に使われやすいという特徴があるからです。それだけ金融庁はしっかりとした審査を行っているといえそうです。

この法改正による国からの規制は海外から評価が高く、日本は安全に仮想通貨取引を続けられる環境を整えていると称賛されています。

コインチェックのネム流出事件

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2018年1月、みなし業者として営業中であったコインチェックから約580億円相当のネム(仮想通貨)が流出する事件が起こりました。これは仮想通貨史上最高額の盗難であり、マウントゴックス事件に続き、またしても日本で仮想通貨の事件が起きてしまいます。

この事件はコインチェック社の仮想通貨のずさんな管理体制に原因があります。

コインチェックは顧客の仮想通貨をホットウォレットと呼ばれるオンライン上で保管したうえで、マルチシグと呼ばれる複数のカギを利用していなかったのです。これはセキュリティーが甘かったとしか言いようが無く、数日後には金融庁から業務改善命令が出されています。

この業務改善命令では、原因の究明、顧客への適切な対応、経営管理体制の教化、責任の明確化、再発防止策の報告が義務付けられました。

コインチェック社は、盗難翌日の夜にネムは盗難当日から翌日の加重平均レートで円で保証するという発表をしており、自社資本による約460憶円の補償を約束しましたが、2018年2月現在、具体的な日時は示唆されておらずネム所持者達は困惑しています。

しかし、世界中から注目を浴びたこの事件は決して悪い事だらけだったわけではありません。

日本の仮想通貨管理体制

一つ目はコインチェックがみなし業者だったことです。

コインチェックのような国内大手の取引所に金融庁は登録許可を出していませんでした。これは世界に対して日本の制度のアピールになったと思います。万が一登録許可を受けた業者が同じ事件を起こしていたら、日本及び金融庁は世界から批判されていたでしょう。2017年4月の制度改正とその後の審査は何を見ていたのか?と思われても仕方なかったと思います。

二つ目は盗まれたネムの追跡監視が出来ているということです。

ネムの普及をするネム財団と日本の警視庁は、盗まれたネムのその後の動きをほぼ全て把握しており、犯人は換金出来ない状態が続いています。犯人がネムを多数の口座に送ったりしているという情報まで公開され、公開していない情報も合わせるとかなりの精度で動きを特定できているはずです。以後、犯人が捕まったり、換金することが出来なかったりした場合、ハッキングする側にはリスクが大きくなるので、ハッキングなどの犯罪は減っていくかもしれません。この後の展開が仮想通貨のセキュリティー面の危惧を払拭出来るかの鍵となってきそうです。

この事件の後、金融庁は仮想通貨のみなし業者15社に対し立ち入り検査を実施することを明らかにし、麻生金融大臣が「みなし業者は金融庁で登録審査中。取引を行う場合は留意してほしい」と注意を呼び掛けるなど、仮想通貨取引をより安全に行える環境作りを進めています

日本の仮想通貨まとめ

日本は仮想通貨取引をうまく規制している国だといえるでしょう。日本国内の取引所を使う場合、本人確認が必須になっており、国内で不正な資金を動かすことは難しいですし、匿名性の高い仮想通貨を扱う取引所は今のところ金融庁の許可が取れていない状態なので今後も国内で危険な仮想通貨を取り扱うことは難しいと思われます。

仮想通貨の売買に関わる税金も2017年に発表され、明確に示されました。

世界の仮想通貨市場で大きなシェアを占める日本は仮想通貨を上手く規制し、発展させています。他の国と比べて規制がしっかりしているのがポイントで、その中で取引高を増やしてきた日本はこれからも世界の仮想通貨市場の中心になりそうです。

「日本 世界の中心」の画像検索結果

 

世界の仮想通貨まとめ

2009年に誕生した仮想通貨は10年の歳月を経て進化しながら世界中に広まってきました。

10年というのはとても短いのではないでしょうか?

発明されてから世界中で利用されるようになるまで10年といったモノは今まで世界には存在しなかったと思います。

情報や物流が高速化した現代においても仮想通貨は一際目立つ存在であり、既存の通貨制度の常識を脅かすモノになりつつあります。

アメリカ、日本、EUなどの先進国からアフリカ、南米、アジアなどの途上国までほとんどの国に普及しており、各国の政府はものすごいスピードで普及する仮想通貨の対応に追われています。

仮想通貨の成長スピードに法律がついていけず、規則、政府の解釈は国によってバラバラとなっています。

世界の仮想通貨事情を見ると、今のところの傾向は

・経済規模の大きい先進国(アメリカ、日本、ドイツなど)

仮想通貨が不正取引、マネーロンダリングなどに使われることを阻止し、発展させていきたい。そのために政府は仮想通貨取引に対し、しっかりと規制していく。

・経済規模が大きくはない先進国(北欧の国々や、オーストラリアなど)

ある程度のルールを作り、仮想通貨を自由に発展させていきたい。仮想通貨の進化に対して寛容。

・途上国

自国経済の発展のために仮想通貨を役立てたい。特に金融インフラが整っていない国、自国通貨の安定性が低い国ほどそのような傾向。

このようになっています。

2018年3月に開かれるG20(金融サミット)では仮想通貨についての議論が行われる予定になっており、そこで何かしらの世界共通のルールが決まるかもしれません。今後も仮想通貨の種類は増え、様々なタイプの仮想通貨が登場するでしょう。国家主体の仮想通貨や、法定通貨のデジタル化を発行する計画もあり、仮想通貨業界はまだまだ伸びていくと思われます。数年後には世界中が仮想通貨で溢れかえっているかもしれません。「仮想通貨 世界」の画像検索結果

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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